全てのおとぎ話は1%の真実と99%のボーイズラブからできている。
エバーアフター
(ボーイズDuOセレクション)
えすとえむ《収録作品》
■シンデレラ
■赤ずきん
■人魚姫
■美女と野獣(描き下ろし)
■かぐや姫
■カルメン
タイトルの『エバーアフター』は「めでたしめでたし」と言う意味らしいです。(知らなかった)
この作品は4作品が電子書籍として配信されていたので、すでに読んでいる人が多いかもしれません。
おとぎ話を題材にした5作品と、『カルメン』も同時に収録されています。
設定の斬新さとアレンジが利いていて新鮮です。
それでは、以下ネタバレありです。

■シンデレラ
この話のシンデレラはエラードという名前のビジネスマン、王子様はそのまま王子様。
この話が一番もとの話に沿っていると思います。
ある夜、エラードと王子様の二人はキャッスルというSMクラブで出会う。
相手のことが忘れられない王子様はエラードが忘れたハイヒールを手がかりに、結婚相手としてエラードのことを探すことに…
「…SMの相性が魂レベル…?…アホか」と言い放っちゃう女王様なシンデレラ。
まあ、その通りなんですけどねwwwww
プリンス・アルバートがこの話のキーワードです。
性器ピアスのことだったんですね。
最後のコマでばっちり描かれています。
王子様の名前を「プリンス・アルバート」と言ったのは賭けだったんじゃないかなー。
エラードは元々靴を返してほしいから城へ行ったのであって、第一の目的は王子様との結婚ではないですし。
王子様もエラードがハイヒールを履けた時点であのときの相手だとわかっていたはず。
でもドMな王子様は“女王様”を求めていたのでこの答えが正解だったわけです。
■赤ずきん
この短編集の中でこの話が一番好きでした。
簡潔でわかりやすくて面白い!
おばあさんの遺産を狙い、お菓子と毒入り葡萄酒を手土産にお見舞いにいく赤ずきん。
おばあさんの家に着くと一人の男がいた。
おばあさんはその男に遺産を相続させると言う。
おばあさんの遺産の行方は———?
赤ずきん、おばあさんはそのままで、狼はおばあさんの遺産を狙った男、狩人は弁護士として話は進みます。
赤ずきんちゃん策士wwwおばあさんは赤ずきんが殺してしまうのですが、その後のBL展開が見所ですね。
おばあさんを殺したのも、罪をかぶせて一生檻から出られないようにしたのも独占欲なのかな〜
と思うと赤ずきんちゃんに萌えました。
■人魚姫
会社社長×人魚の話。
結末がガラッと変わるので一番オリジナル要素が強いんじゃないかと感じたのがこの話でした。
ある日、自分のことを人魚だと言い張る男を拾った。
その男は素性を明かさぬまま突然いなくなってしまう。
再び現れた男は社長が進めていたシーサイドリゾート計画の撤回を求めてきて——。
ヒレがある状態で人魚とヤレるのか?ここめっちゃ気になります。
体の相性よかったし、ヤるときは人間になるのかな?
■美女と野獣(描き下ろし)
美女は編集者、野獣は小説家として描かれています。
小説家の見た目は元々の話の野獣に似ていますw
決して人前に姿を見せない小説家の原稿を取りに来た新人編集者のベルモント。
元々先生のファンであったベルモントは先生のために献身的に尽くそうと努力する。
先生の本棚を見ると先生の作品で読んだことのないものを見つける。
この本になにか秘密が隠されているはずだが、それが何かわからなくて…
先生と会ったベルモントの第一声が古風で可愛い。
先生のファンだからここまで丁寧に言えるんでしょうね。
しかもデブ専かwwww
先生の努力が実らなくて残念。
■かぐや姫
この話ではかぐや姫はモデルに、おじいさんは服飾デザイナーになっています。
おじいさんのブランド名は“OKINA”。翁www
デザイナーの大木直人はある夜、美しい男を見つける。
男の名前は香具山輝也。
彼を自分のブランドのモデル“KAGUYA”としてデビューさせる。
パリでOKINAのファッションショーがあった日、輝也はある男と出会う。
その日は満月の夜だった———。
この話の中で描かれている満月が人間だというところがいいですね。
月に還るかぐや姫の話が現実的な話に感じられると思います。
大木さんには早くいいモデルと出会ってもらいたい…!
■カルメン
えすとえむ先生はスペインお好きですよね〜!
この作品は一度読んだことがありました。(多分同人誌だと思います…)
主な登場人物は主人公で軍人のホセ、闘牛士のリュカス、タバコ工場の美しい女性・カルメンの3人。
ここは元の話と同じです。
しかし、違うところはホセとリュカスが身体の関係であり、ホセはカルメンではなくリュカスを愛しているという点です。
これに伴って、ホセが嫉妬故にカルメンを刺す理由も少し変わっています。
ホセもリュカスも体格がいいんですよ!!軍人と闘牛士だから鍛えてるんだろうな〜。
色気がある男たちの絡みはいいですね。
さらにこの作品はカルメンという色気のある女性まででてきます。
作品中色気ムンムンです。眼福。
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