先月発売されたヨネダコウ先生の新作です。
これともう一冊、『囀る鳥は羽ばたかない』も発売されています。
こちらは続きものですね。
『NightS』はアニメイトやジュンク堂でポスター貼られてるのをよく見るので
営業に力入ってるなー…と思って見ていました。
それだけヨネダコウ先生の新作は売れると見込んでるってことですよね。
ヨネダコウ先生というと同人活動をされていたイメージが強かったこともあり、
前作の『どうしても触れたくない』は見た目的にも山○バを連想してしまいました。
今回のキャラクターはどうなるのかドキドキしていたのですが、
表紙から前作とはガラッと雰囲気が違っており
ストーリーも相変わらず面白そうなのでめちゃくちゃ期待して買いました。
NightS
(ビーボーイコミックスデラックス) (ビーボーイコミックスDX)
ヨネダコウ
■あらすじ
「今一瞬、アンタにむしゃぶりつきたくなった」
運び屋の唐島は、どこか秘密めいていて色気のあるヤクザ・穂積の仕事を引き受ける。
惚れて、探って、騙して、裏切られ……はぐらかされた本心はいつも見えないまま。
黒社会の駆け引きと大人の恋の心理戦は、やがて息を呑む圧巻のラストへ――。
他、笑わない営業マンと整備士それぞれの視点で紡がれる「リプライ」、
男子高校生の恋の始まりを爽やかに描いた「感情スペクトル」、
描き下ろしも収録した、男と男の感情を精緻に描いた傑作集。
≪収録作品≫
■NightS
■感情スペクトル
■リプライ 前編
■リプライ 後編
■リプライのリプライ (描き下ろし)
■三ヶ月後のリプライ (描き下ろし)
■Night one month after (描き下ろし)
描き下ろしペーパーは『感情スペクトル~仲屋編~』です。
三作品とも設定がガラッと違っているんですが、
どの話もちょっと切ない感じで、
悩んで苦しんでるあたりが共通していました。
じっくり読見たい時にお勧めです。
以下ネタバレありますー!

■NightS
ヤクザものは多いですが運び屋っていう設定は珍しい気がします。
他のヤクザもののBL漫画とは全然違っていました。
運び屋っていう設定故なのかもしれませんが
それ以上にヨネダコウワールド故って感じでした。
(上手く説明できてなくてすみません><)
この話はしっとりエロかった!(笑)
穂積が色気のあるヤクザって設定なんですが、
設定とか言葉だけじゃなくて、穂積の表情や仕草から色気が出ていたので
読んでいてエロい展開になることに違和感がありませんでした。
二人が体の関係を持つことが唐島が助けられるきっかけになるし、
ベッドで唐島の正体を告白するシーンがあるので
穂積の色気は大事な設定だったんですねー。
後半の怒涛の展開にちょっと感動。
すげー!!!ってなりました(笑)
というか、結局この話にヤクザは出てこないんですけどね(笑)
■感情スペクトル
青春BLって感じです。
でもあんまり爽やかじゃない青春(笑)
笛吹の想いや後ろめたさから、爽やかというよりじっとり重いイメージがします。
久郷が笛吹に協力を申し出た時点で
久郷は笛吹のことが気になってるんじゃないかなー、と思いました。
じゃないと普通協力なんて申し出ませんよね?
短編なのに嫉妬してるシーンもしっかり入っていました。
仲屋の当て馬っぷりも良かった!
エルメで笑いました。
スペソニもレッドホットも良い曲です。
■リプライ 前編・後編
この話が一番好きでした。
前編は関さん視点、後半は高見さん視点になっています。
リプライの意味は返信、回答とかですよね。
話の中で“返事”が出てくるシーンはたくさんありますが、
タイトルが示す“リプライ”とは視点通り、
前編は関さんで後編は高見さんの告白のことなのかな、と思いました。
どちらも相手からの問いかけに対する返事のような告白だったので。
そして、どちらかというと後編の高見さんの告白を示したタイトルという感じがしました。
告白シーンもすごく対照的です。
関さんはネガティブっぽくて、突き放した言い方ですが、
高見さんは、「俺のこともう好きじゃない?」という風に返事を求めた言い方でした。
この告白の仕方もタイトルに関係あるんでしょうか?
このタイトル、奥が深い…!
話の内容としては後編がすごく好きです。
関さんのジレンマとか、高見さんの嫉妬とか。
最終的に高見さんが自分の気持ちに気付いて告白するシーンもよかったし
告白の仕方もかっこよかった!
わたしの好きなものが凝縮された話でした。
■リプライのリプライ (描き下ろし)
告白の返事ですね。
関さんが悩んでる話です。
関さんが何て返事をしたのか気になります(笑)
■三ヶ月後のリプライ (描き下ろし)
関さんの思い違いが面白かったです。
細川さん良いキャラしてます。
高見さんが言ってた欲しいものって関さんのことですよね。
関さん可愛いです。
■Night one month after (描き下ろし)
まさかの出オチでした(笑)
間崎さん全裸!!!
この二人の掛け合いは漫才っぽいですね。
最後とか特に必死な唐島が面白いです。
これからも間崎さんに振りまわされてる唐島が想像できます。
どちらの話も本編がシリアス風味だったので、描き下ろしで息抜きができました。
この三作品、どれもタイトルの意味が深くて
読みごたえのある一冊でした。
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